2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

作者が登場するとき、テクストではなにが起きているのか?:クレメンス・J・ゼッツ『インディゴ』雑考

クレメンス・J・ゼッツ『インディゴ』(犬飼彩乃訳)は、奇妙な小説だ。どこがどう奇妙かは読み手によって異なるだろうが、まず言えるのは現実の扱い方のユニークさだ。 主題のひとつである「インディゴチルドレン」とは、現実世界においては、ニューエイジ…