2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

一瞬と時間:クリストファー・ノーラン監督『インセプション』雑感

先月、森山大道さんとお話をさせて頂く機会があり、以来、写真というメディアの特殊性についてしばしば考える。演劇、映画、音楽、文学等のいわゆる「表現媒体」が、アリストテレスが詩学に謂うところの「始まりがあって中間があって終わりがある」線形時間…

フィクションとしての身体について:スティーブン・ソダーバーグ監督『ガールフレンド・エクスペリエンス』雑感

『ガールフレンド・エクスペリエンス』を観る。ときどき出現する「物語らないソダーバーグ(または、真面目なソダーバーグ)映画」である。だからこの映画を観て、「ストーリーがないことを時間軸をずらす編集で誤魔化しただけ」なんて言っても始まらない。…