2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

雑記。

渋谷パルコPart1地下一階の書店〈リブロ渋谷店〉の店員さんが達筆で驚く。領収証の但し書、「書籍代」の文字。 手慣れたものでボールペンですらすら書いてくれるのだけど、何気ない崩し字がバランスよい。最も印象深い「書」の字はこんな感じ。……横線をすっ…

全能の監視者について

まず―― 「マニエリスムが誠実とは、いったいどういう意味だ?」 と、二つ前の記事の文責帰属を持つ主体なるものに問いたい。つまり、4月25日の僕に対して。 話の前提として「それはお前本人だろ」という他者の声をひとまず棚上げする。これは、今の「私」か…

善き人:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督『善き人のためのソナタ』雑感

善行は、救いをうるための手段としてはどこまでも無力なものだが――選ばれた者もやはり被造物であり続け、その行うところはすべて神の要求から無限に隔たっているからだ――選びを見分ける印しとしては必要不可欠なものだ。救いを購いとるためのではなく、救い…

迷子の風景:高山宏『近代文化史入門』雑感

……よく道に迷う。 いや、人生の意味に悩んでいるのでなく、言葉そのままの意味でしばしば迷子になるということ。分刻みで移動するか、さもなくばひきこもるかでなければ21世紀の東京を生きる資格はないのかもしれないが、迷うものは仕方ないのだ。 しかし…